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イギリスでイースターの食べ物と言えばコレ!

【温めて召し上がれ ホットクロスバンズ】

スイセンやモクレンの花が咲きほころび、イギリスもポカポカ陽気が続くようになりました。日本でいわゆる春休みにあたる休暇を、ここイギリスでは「イースター・ホリデー」と呼びます。イースターはその前年のクリスマス以降の月の動きと連動して日程が決まるので、今年は4月17日が復活祭/イースターサンデーで、その前後がホリデーとなっています。イースターとは、キリストの復活祭でクリスマス同様にキリスト教徒にとっては大切な行事です。(詳しいお話は、こちらの記事からどうぞ。

今回は、イギリスでイースターに食べる美味しいパンをご紹介します。

ホットクロスバンス (Hot Cross Buns)

イースターならではの食べ物に、ホットクロスバンズという菓子パンがあります。一番伝統的なものは、レーズンなどのドライフルーツが入っていて、上に十字架の模様が入っているものです。

これは子ども達がこの季節によく口ずさむ歌です。昔々のイギリスで、ホットクロスバンズの売り子たちが歌っていたもので、「1個でも1ペニー、2個でも1ペニー」というのは、1ぺ二―で大きいバンズだと1個、小さめのバンズだと2個一緒に売っていたからだそうです。それが今ではナーサリーライムになっています。

ホットクロスバンズのもともとの起源はアングロサクソン人達が春の女神エオストレ Eostreを祭る時に食されていたものだそうです。バンズの十字に区切られたそれぞれの部分は月の満ち欠けを表し、十字は冬を越えて新しい生命が芽吹く春への移り変わりを表しているとか。実は、この異教の女神の名前が、キリスト教のイースターEasterの語源にもなっているんです。

バンズを食べる習わしがキリスト教の復活祭に取り入れられるようになると、十字模様はキリストの受難、つまり十字架に架けられた苦難を表すものとされ、キリストが磔にされたというグッドフライデー(イースターサンデーの前の金曜日)に食べるようになりました。とは言え、昨今では商魂たくましいスーパーマーケットのおかげで、クリスマスが終わって年明け早々に、このホットクロスバンズが店頭に並ぶので、最近ではあまり日付にこだわらずこの甘いパンを気軽に楽しむことができます。そのまま食べてもいいのですが、横半分に切ってトースターやオーブンで少し温めてから、たっぷりバターやマーガリンを塗ってパクっといくのがおススメです。他にも、ジャムをのせて食べる人もいれば、「Love it or Hate it」と言われるイギリス食材の代表格・マーマイト(Marmite: ビールの製造過程でできる酵母を使った発酵食品)をぬって食べたり、レーズンの代わりにチョコレートの入ったホットクロスバンズが出回ったりしています。最近では、一斤型のホットクロスローフなるものや、ベーグル仕立てのものなど、いろいろなタイプがあって楽しみ方は実に様々です。


是非この機会にみなさんもお試しあれ!では、Happy Easter!!!

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